国共病組

国共病組とは国家公務員共済組合連合会病院労働組合です

国共病組(こっきょうびょうそ)は国家公務員共済組合連合会病院で働く仲間の労働組合です。
国共病組の正式名は「国家公務員共済組合連合会病院労働組合」と言い、1959年2月に結成されました。
連合会病院の14の病院が結集している組合です。連合会病院で働く仲間は、職種や雇用形態にかかわらず、どなたでも加入できます。
患者さんから喜んでもらえる仕事がしたい。明るく生き生きと健康で働き続けたい。
そして自らの生活をより人間らしく豊かなものにしたい。 こんな思いを実現するために労働組合は存在しています。
組合には、仲間の暖かい心、人間的なふれあいがあります。 何でも話し合い、信頼しあう人間関係があります。
あなたの悩みをともに悩み、理解して、一緒に解決しようという仲間がいます。
希望に燃えて、働くことの楽しさ、生きていることの喜びを、心から感じることのできる職場を一緒に、力を合わせて作っていきませんか。

  

2交替・長時間夜勤反対!(2)長時間夜勤は看護師の心身をむしばむ

夜勤そのものが健康に有害

夜勤による主な健康への影響
  • 胃腸疾患
  • 循環器(心臓、血管など)
  • 高血圧
  • 虚血性心疾患(相対危険度1.3〜2.8と高率)
  • 糖尿病、代謝障害

 近年新たに議論になっているのが、夜勤と乳ガンの関係。2007年にWHO国際癌研究機関がこれを認めたことから研究と議論が活発化している。メカニズムはまだ議論中だが、夜間照明によるメラトニン抑制がガン細胞を増殖させる説が有力。夜勤時間は短いに越したことはない。

疲労もストレスも高くなる

 1999年の㈶労働科学研究所ストレス研究グループの報告「看護職員の労働負担と健康影響に関する調査結果―8時間夜勤と比較した16時間夜勤の労働負担」によると、夜勤中の疲労自覚症状の比較―「ねむけとだるさの症候群」と「注意集中困難の症候群」では、16時間夜勤の方が8時間夜勤より自覚症状が多い。この結果は、16時間夜勤は、8時間夜勤よりも過重な負担であることを示しています。

夜勤中の疲労自覚症状の比較


 16時間夜勤の方が、眠い、だるい、集中力が落ちる。特に忙しくなる朝のポイント上昇は危険。

睡眠のバランスはより崩れる

 夜間労働は人間の生体リズムに大きな影響を与えます。夜勤をすると昼夜リズムがずれ、眠気もずれ、夜勤を続けてもリズムの逆転は起きず(よって「夜勤慣れ」は起こらない)、リズムの乱れが続き身体に悪影響が及びます。ですから、連続した夜勤・長時間夜勤は避け、夜勤後は元のリズムに戻し、良質な睡眠を取って疲労を回復させることが重要です。
 20歳の良質な睡眠は、徐波睡眠(深い眠り)が15-20%、レム睡眠(浅い眠り)が20-25%というバランス、だそうです。しかし交替制勤務を行うと、徐波睡眠とレム睡眠のバランスが崩れ、良質な睡眠を得られず身体に悪影響を及ぼします。徹夜後の睡眠は、徐波睡眠が増加し、レム睡眠時に心拍数などの自律神経系に影響を及ぼします。徐波睡眠の著しい増加は「突然死」を招く可能性が高いと言われています。

睡眠構造の出現率の比較


 (財)労働科学研究所ストレス研究グループの報告によると(上記表参照)、昼間睡眠では、徐波睡眠は16時間夜勤の方が8時間夜勤より多く出現、レム睡眠は16時間の方が8時間に比べて少ない。夜間睡眠でも、16時間夜勤の方が徐波睡眠の出現率の方が高く、8時間夜勤に比べてバランスが悪い結果。16時間夜勤が8時間夜勤に比べ、より睡眠バランスを崩し看護師の身体により悪影響を及ぼすといえます。特に16時間夜勤後の、昼間の“爆睡”はより危険な眠りといえます。

「長時間夜勤は避けるべきである」
「連続夜勤は最小限にすべきである」
(ルーテンフランツの9原則より)