24歳の若さで自殺した(2012年)連合会札幌医療センターの看護師が、100時間を超える時間外労働、過重労働が、うつ病を発症させたと認定され、労災適応が決定されました。2014年、労災申請は、「自殺と業務の因果関係はない」として国は労災を認めず2017年の地裁でも請求棄却を求め争っていました。現場は、昼休み休憩も取れていなかった実態や、急性期における業務の過重さなどが明るみになるにつれ、労基署は裁判を待たず、異例の認定を決定するに至りました。
人手不足をオーバーワークで補う悪循環を断ち切ろう
「人がいない」ことを理由に、当たり前のように時間外労働をしていますが、本当に人が足りないのでしょうか? 4月の入職者と同じくらいの数が3月までに離職していないでしょうか? 最初から、年休を消化できる人員が配置されているでしょうか? 月8日夜勤、3人夜勤を実現するためには、最低でも夜勤人員は24人配置されていなくてはなりませんが、月に2回程度しかできない人もカウントして夜勤人員にいれていないでしょうか? 若い人は、教育・研修に追われています。その面倒をみるのは、中堅の看護師です。双方が、自分の時間を使い、ベットサイド以外の仕事を強いられていませんか?
「苦しむ看護師 改革のきっかけに」お母様の涙の訴え
杉本さんのお母さんは、会見で「人の命のために仕事をしている人が命を落とすことがあってはならない。苦しむ看護師がいる中、少しでも改革のきっかけになれば」と訴えました。 収益を最優先した人員配置はもうごめんです! 改革に踏み出しましょう! 声をあげて、改善しましょう!
連合会は、10数年前から、「法令順守については、各病院管理者に毎回、会議等を通して、周知徹底している」と答え続けてきました。しかし、過労死を生み、いまでも、“時間外は書かせない”と公言する師長がいたり、“なんで遅くなるの?何をしてたの?”と、責める上司がいます。 この違法性を生む原因をなくさなければ過労死やメンタルヘルス障害はなくならないのではないでしょうか。