国共病組

国共病組とは国家公務員共済組合連合会病院労働組合です

国共病組(こっきょうびょうそ)は国家公務員共済組合連合会病院で働く仲間の労働組合です。
国共病組の正式名は「国家公務員共済組合連合会病院労働組合」と言い、1959年2月に結成されました。
連合会病院の14の病院が結集している組合です。連合会病院で働く仲間は、職種や雇用形態にかかわらず、どなたでも加入できます。
患者さんから喜んでもらえる仕事がしたい。明るく生き生きと健康で働き続けたい。
そして自らの生活をより人間らしく豊かなものにしたい。 こんな思いを実現するために労働組合は存在しています。
組合には、仲間の暖かい心、人間的なふれあいがあります。 何でも話し合い、信頼しあう人間関係があります。
あなたの悩みをともに悩み、理解して、一緒に解決しようという仲間がいます。
希望に燃えて、働くことの楽しさ、生きていることの喜びを、心から感じることのできる職場を一緒に、力を合わせて作っていきませんか。

  

170131 「自己啓発等の学習や研修は労働時間」

厚労省「過労死等ゼロ」緊急対策を発表

 2016年12月、厚生労働省は「過労死等ゼロ」緊急対策を発表しました。若手社員の過労死・過労自殺が繰り返される広告大手の電通ブラック企業体質が大きな反響を呼びました。2016年9月に労災が認められた電通の女性新入社員の自殺は、長時間の過重労働が原因でした。電通では2013年に病死した30歳男性社員の過労死も認定されています。1991年にも入社2年目の男性社員が長時間労働が原因で自殺し、最高裁が会社側の責任を認定しています。

違法な長時間労働を許さない!

 厚労省は、違法な長時間労働を許さない取り組みの強化として、使用者向けに新たなガイドラインを定め、労働時間の適正把握を徹底するとしています。

(1) 労働者の「実労働時間」と「自己申告した労働時間」に乖離がある場合、使用者は実態調査を行うこと
(2)「使用者の明示または黙示の指示により自己啓発等の学習や研修受講をしていた時間」は労働時間として取り扱わなければならないこと

 (1)「実労働時間」と「自己申告した労働時間」にかい離がある……私たちの職場でも問題になっていますよね。2時間残業したのに1時間しか請求しないとか、始業前の情報収集は時間外として認めないとか、新人は時間外をつけてはいけないとか。

 上司から何か言われるのが嫌で過少申告してしまう人がいますが、時間外申請できない職場の雰囲気が問題です。電通の女性社員も過少申告させられていて、入退館記録から時間外を集計したら月100時間を超えていたそうです。2014年にKKR札幌医療センターの新人看護師の自殺から時間外不払い問題が発覚したとき、労基署はタイムカードどおりに支払うよう勧告し、病院は700人に過去2年分の時間外7億5000万円を支払いました。

 タイムカードを押してから残業させる職場の話を聞いたことがあるけど、すごく悪質。病院が労働時間をきちんと把握しない上に、時間外手当も払わないんだから。

 不払い労働をさせることは違法です。また、使用者は労働者の健康管理のためにも労働時間を適正に把握しなければなりません。(2)に「黙示の指示」とありますが、上司が時間外労働を命令しなくても、業務があるから働かざるをえない状況のことを言います。

 「自己啓発等の学習や研修受講をしていた時間」は労働時間なんですね。病院が「自己啓発だから払わない」のは当たり前のことだと思っていたけど、そうじゃないんだ!

 業務に必要な勉強なのに、「自分の勉強だから」といって病院が時間外を認めないのは通用しません。新人に時間外手当を払わないことも、もちろん違法です。

これらはすべて業務です

25歳看護師の過労死裁判で2008年に大阪高裁が時間外労働として認めた業務

始業前の情報収集、看護計画・退院・転院サマリー、業務上の「研修会」「委員会」「会議」、新人看護師への指導、臨床指導者の実習記録の点検、プリセプター業務、看護研究