2月20日、国共病組は支部代表者要請行動で、連合会本部に2017年春闘統一要求書を提出するとともに、現場で起きている問題の早期解決を求めました。回答指定日は3月15日です。
いのちと健康を守る仕事にふさわしい賃金を
他産業に比べても低い医療労働者の賃金を引き上げることは急務です。職員の生活を守り、いのちと健康を守る仕事にふさわしい賃金水準を目指します。アンケート結果による「生活に必要な賃金」として、基本給4万円引上げ、連合会病院の誰でも最低賃金1,500円を要求しました。
「希望者全員再雇用」なのに労働条件引下げで追い出しか
再雇用者の賃金は退職時と比べて大幅に下がりますが、三宿病院(東京)、名城病院(愛知)では、さらなる労働条件引下げが問題になっています。勤務日数や時間を減らされては生活が成り立ちません。また、三宿病院と虎の門病院(東京)では、配置転換を条件とされるために再雇用をあきらめるケースがあります。「希望者全員再雇用」が法律ですが、到底受け入れられない一方的な労働条件で再雇用者を追い出すのでしょうか。ベテランの知識や経験を活かすために、職員と病院が対等に協議して労働条件を決めることが基本です。連合会は「病院に確認する」と述べました。
特別夜勤手当は夜勤交替制労働に対する手当
労基署の指導で夜間の実働が多い違法当直を是正して交替制になった大手前病院(大阪)の放射線技師や検査技師、この4月から交替制になる虎の門病院の検査技師など、夜勤交替制で働く全職種に対して特別夜勤手当を支給することを求めています。組合は、特別夜勤手当は「看護業務」に対するものではなく、心身に過重な負担がかかる夜勤交替制労働に対する手当であると考えます。
2交替病棟は「夜勤やらせ放題」でいいのか
連合会は9月夜勤調査で3交替の夜勤回数しか調査せず、2交替は「夜勤やらせ放題」です。また、夜勤専門は調査の対象外としています。こんなことでは国の基準の「月8日以内」は守れず、職員の健康も守れません。組合はある病院の勤務表をもとに、夜勤専門が月18日も夜勤をして過重労働となっていること、病院によって労働時間が異なっても3交替と同様に2交替の夜勤回数を数えられることを示し、2交替の夜勤回数を調査して「月8日以内」を守ることを求めています。
非常勤職員差別をやめて常勤職員との均等待遇を
新別府病院(大分)では、忌引きの扱いが常勤職員とは異なり、非常勤職員には土日に忌引きをつける差別があります。有期契約の非常勤職員は定年がありませんが、契約書に「定年60歳」とあるのは就業規則違反です。連合会に病院に対する指導を求めました。また、連合会が非常勤職員の賃金は病院で決めるとしながら、「退職手当を支給しない」規定を定めていることも問題です。「同一労働同一賃金」の原則で、非常勤職員の常勤職員との均等待遇を実現しましょう。
連合会「ひきつづき育児の支援に取り組んでいきたい」
育児の勤務時間短縮をとっているのに定時に帰れない東北公済病院(宮城)や立川病院(東京)の例をあげ、十分な人員配置をすること、人員確保のためにも使える育児支援制度とすること、勤務時間の短縮と時間外免除の対象の子を就学前までにすることを求めています。