連合会は毎年9月の看護師夜勤調査で病院別の夜勤回数を調べています。国の夜勤回数の基準は、1965年の人事院判定で、当時の月の労働日の1/3を目安とした「月8日夜勤」と示され、1992年の看護師確保法はこの基準を踏まえて、夜勤負担の軽減は看護師の離職防止になるとしています。2014年9月の連合会調査で、月8回以内の人が80%以上だったのは、斗南、東北公済、虎の門、名城、大手前でした。一方、三宿、立川、大手前、枚方公済、六甲、広島記念、新別府には月10回以上の人がいて、人手不足→離職増加→さらに人手不足の悪循環になりかねません。「月8日」を守るために増員を求めていきましょう。(注:グラフにない札幌、高松、千早は全病棟2交替)
国立も日赤も「月4回」なのに連合会は基準なし? 46%の病棟に2交替導入、しかし夜勤回数は把握せず
連合会病院の病棟への2交替導入率は、2005年の16%から2014年は46%へと広がっています。しかし、連合会は「夜勤回数を減らすことが望ましい」と繰り返し表明しながら、病院別の夜勤回数の調査報告は3交替のみで2交替については出しません。「月8日夜勤は3交替の基準であり、2交替の基準はない」と強弁して、2交替病棟で夜勤を5回も6回もさせられている実態を把握せず、改善しようともしません。一方、国立病院や日赤などの公的病院は、2交替の夜勤は「月4回以内」を基準としています。
労働基準法は「1日8時間労働」と定めています。8時間を超える長時間労働は心身に大きな負担がかかり、健康リスクや安全性のリスクは労働時間に比例して高まります。2交替夜勤明けの注意力は飲酒運転レベルとなり、患者さんの安全の点でたいへん問題です。危険な2交替・長時間労働だからこそ、夜勤回数は「月4回以内」を守るように引き続き連合会を追及します。