連合会病院のKKR札幌医療センター(北海道)は、職員約700人に対して過去2年分の未払い残業代7億5000万円を支払いました。それ以前の時間外手当も適正に支給されていなかった可能性がありますが、賃金請求権の時効(労基法115条)のため2年分だけ支給されました。1人あたり107万円にもなりました。
支給対象は全職種ですが、中でも看護師は時間外申請をしない・させない職場の雰囲気があり、まったく時間外手当が支払われていなかった方も少なからずいたようです。ほかの連合会病院でも、「申請すると上の人に注意される」、「何か言われるといやだから、2時間働いても1時間だけ請求する」といった話を聞きますが、改善は進んでいるでしょうか?
まずは自分の時給を知りましょう。あなたの月給が22万円の場合、時給は1,408円です。
220,000円×12か月÷1,875.5時間(2015年度の所定勤務時間数)→1,408円
次に時間外手当の計算です。月20日勤務して、毎回1時間の時間外勤務をしたとすると20時間の時間外勤務です。時間外は25%の割増賃金だから……
時給1,408円×1.25×20時間→月35,200円の時間外!
時間外申請をしないと、月35,000円、年42万円ものタダ働きをすることになります。不払い労働は法律違反です。しっかり時間外申請して、働いた分の賃金をちゃんと払わせましょう。
憲法違反の「戦争法」強行に断固抗議する
日本医労連は9月19日、安倍政権が国会で憲法違反の「戦争法」を強行成立させたことに対し、「民主主義、立憲主義、平和主義を破壊する許せない蛮行であり、即時退陣を要求する」と怒りの抗議声明を出しました。主権者である国民の声を聞かない民主主義の破壊、憲法で定められた手続きをすっとばして、勝手な解釈で憲法を変えてしまう立憲主義の破壊、そして、自衛隊の存在と個別的自衛権の行使を認めてきたこれまでの政府の憲法解釈を大きく逸脱して、アメリカの侵略戦争に日本が加担することを可能にする平和主義の破壊。日本医労連は、「いのちまもる医療・介護・福祉労働者として、憲法をいかした平和でいのちが大切にされる社会の実現のために、いっそうたたかいを強化する」と決意をあらたに表明しました。