不払い労働をなくすために連合会もとりくむ姿勢
札幌医療センターの時間外不払い問題が、労基署の是正勧告を受けたことについて、組合は10月6日支部代表者要請、10月23日要求書で連合会の見解を求めてきました。11月25日交渉において、連合会が回答をしましたが、組合は、口頭回答だけでは不十分、職場に正確に伝えたいと、書面による回答を出させました。連合会としても、2008年7月の「休日の付与・振替、時間外、年休」の通知のリニューアル版を作って、職員への周知、再発防止に取り組もうとしているようです。職場にはびこる時間外を請求しない・させない雰囲気を一掃することを連合会に強く求めました。
〈2014年11月25日付連合会回答の概略〉
1.札幌医療センターの是正勧告についての連合会見解
是正勧告を受けたことは誠に遺憾である。再発防止に努めるとともに、適正な労働時間の管理を徹底させていくことにしたい。
2.すべての病院で不払い時間外がないか調査すること
労働時間の管理は、各病院とも適正な処理を行っていると認識しており、調査の必要はないが、病院管理者に対して注意喚起をした。疑義が生じている者があれば各病院で個別に対応する。
3.時間外申請できない職場の改善
正規の勤務時間を超え、業務として行った労働時間は、時間外労働となり、時間外勤務手当の請求を抑制することは問題である。
4.委員会や研修会は勤務時間内に行うこと
病院が業務として出席を求めている委員会や研修会は労働時間であり、正規の勤務時間を超えたら時間外労働になること、休日勤務を命じた場合は、振替休日を与えない限りは休日労働になること等を周知してきた。委員会等を全て勤務時間内に行うことは困難である。
時間外請求して、正確な労働時間を病院に知らせよう。
病院にきちんとあなたの働いた時間を知らせないとどうなるでしょうか? 病院は職場の時間外労働の実態が正確に把握できないので、時間外手当が支給されないのはもちろん、長時間労働によるメンタル不全や過労死を防ぐこともできません。医療の現場から二度と悲しい過労死を出したくはありません。自分の健康とお金は自分で守るという意識をもって、時間外請求をしましょう。
1年生だって労働者。きちんと時間外請求しよう。
組合は10月から11月にかけて、退勤時間調査によって職場の残業の実態を調査しました。どこの病院でも必ずあるのが「1年生は時間外請求できない」という話です。検査や放射線など人数が少ない部署ではこんなことは起きていませんが、看護部では当たり前のように違法な請求抑制が蔓延しているようです。1年生が時間外請求できないと、2年目や3年目になってもやっぱり請求ができません。「先輩がいいと言ったときしか請求できない」、「請求したら師長に呼ばれて注意された」、「2時間働いたが、上に何か言われたくないので1時間だけ請求した」などの声が聞かれました。働いた分はきっちり請求して払わせるのが当然です。みんなで働きやすい職場にしていきましょう。