5月9日の連合会交渉は、前半は支部代表者による要請、後半は勤務評価制度に関する協議を行いました(支部要請については後日報告)。連合会からは、4月28日に提示した「給与検討委員会の報告書」に沿って新給与制度を作り、来年4月から導入したいとの意向が述べられたのみで、正式提案はまだです。勤務評価制度の「がんばった人に報いる」ための財源は、年末年始勤務手当や早出手当、5年ごとの2号俸昇給制度などを廃止することによって得られるというのが「報告書」の内容です。総人件費の切り下げであることが明白な新給与制度から、勤務評価だけを切り離して6月に先行し、なし崩しに新給与制度を導入していくのは、あまりに乱暴なやり方です。新給与制度の全体像を示して協議を重ね、労使合意を目指すべきだと組合は主張しています。勤務評価制度を「実施規程」提案からたったの1か月で導入しようというのは、合意に向けた十分な協議などするつもりもないということでしょうか。
2次試行の検証も不十分「評価のバラツキは調べていません」
連合会は、アンケート結果から、評価者の9割、被評価者の7割が「理解した」と回答していること、また、「評価のバラツキ」を懸念する意見が寄せられているので、評価表を見直してより評価しやすく改善したと説明。また、「勤務評価実施の手引き」を全員に配布して、評価者研修を実施し、評価者間の「あまから調整」をすることにより、A〜Eの評価のバラツキはなくなるので、6月から勤務評価を実施するのだと述べました。しかし、職員のアンケート結果の分析だけでは不十分です。2次試行を全員が受けた「はず」、みんなが理解した「はず」、評価のバラツキが「あったかもしれない」などと想像するのではなく、評価のバラツキ問題が本当に起きたのかどうか、事実確認をすべきです。病院間・職種間で評価のバラツキが起きていないかを調査するために、「勤務評価表」を回収して検証するよう組合は提案しました。また、評価表の枚数と実際の職員数を比較すれば、全員が2次試行に参加したかどうかもわかります。組合は2次試行の検証が不十分であるため、6月1日実施は撤回して協議を継続するよう求めました。連合会は時間ギリギリまで「提案のとおり」6月1日実施すると言い続けましたが、結論が出せず、来週16日の交渉までもちこすことになりました。