国共病組

国共病組とは国家公務員共済組合連合会病院労働組合です

国共病組(こっきょうびょうそ)は国家公務員共済組合連合会病院で働く仲間の労働組合です。
国共病組の正式名は「国家公務員共済組合連合会病院労働組合」と言い、1959年2月に結成されました。
連合会病院の14の病院が結集している組合です。連合会病院で働く仲間は、職種や雇用形態にかかわらず、どなたでも加入できます。
患者さんから喜んでもらえる仕事がしたい。明るく生き生きと健康で働き続けたい。
そして自らの生活をより人間らしく豊かなものにしたい。 こんな思いを実現するために労働組合は存在しています。
組合には、仲間の暖かい心、人間的なふれあいがあります。 何でも話し合い、信頼しあう人間関係があります。
あなたの悩みをともに悩み、理解して、一緒に解決しようという仲間がいます。
希望に燃えて、働くことの楽しさ、生きていることの喜びを、心から感じることのできる職場を一緒に、力を合わせて作っていきませんか。

  

101104 年休の完全消化をめざそう! 看護学習集会

 国共病組の看護職員学習交流集会が、10月24日・25日、東京・浅草で開催されました。全国より25名が参加。ILO看護条約について学び、職場の問題を討議しました。

人間らしく働き続けるために−看護師確保法改正、ILO看護職員条約批准、そして職場に生かす! 講師:京都医労連執行委員長・森田しのぶさん


 全寮制で恋愛・結婚・通勤の自由がなかった1960年代、看護師は既婚者さえも寮に住まわされる「かごの鳥」でした。1人夜勤廃止、月15〜16回夜勤の改善を求めてたたかったニッパチ闘争(夜勤は2人以上・月8日以内)、白衣の人権宣言、夜勤協定化闘争…。1989年からのナースウェーブはついに国会を動かし、看護師確保法が制定されました。今では考えられないほど過酷な労働条件、それを打破して、増員、夜勤手当などを獲得してきた数々の運動の歴史を振り返り、今後の目標が示された“元気になれる”講演でした。

 ILO看護条約は1977年に採択されましたが、日本は未批准です。看護師の数は欧米に比べてまだまだ少なく、夜勤月8回以内が守られていない現状があります。看護師の負担を軽減し、安全・安心な医療・看護を提供するために、ILO看護条約を政府に批准させ、看護師確保法を実効あるものにしていく取り組みが必要です。

看護師確保法基本指針(1992年制定)

(1)週40時間以内、完全週休2日制の普及
(2)月8日以内夜勤
(3)年休の計画的取得
(4)業務内容・勤務状況を考慮した給与水準

ILO看護職員条約と勧告(抜粋、日本未批准)

条約2-2 看護職に人々を引きつけ、かつ、その職に留めることになるような、①適切な教育、訓練、②キャリア展望および報酬を含む雇用及び労働条件を看護職員に提供するために必要な措置を取るものとする。
勧告33 ①1日の労働時間は、8時間を超えるべきではない。②1日の労働時間は、時間外を含めて12時間を超えるべきではない。
勧告36 ①週休は48時間に引き上げられる措置が取られるべきである。②いかなる場合も連続36時間を下回ってはいけない。
勧告38 ②交替勤務の場合、勤務と勤務の間に少なくとも12時間継続する休息時間を与えなければならない。
勧告58 臨時およびパートの看護職員の雇用条件は、常用およびフルタイムの職員と同等であるべきである。

みんなの感想
  • ILOをみんなに知らせていきたい。
  • 先輩方の努力が生かされていくようにがんばりたいと思いました。
  • ILO看護条約は夢のようだが、これを批准しない日本政府にいきどおりを感じた。
  • 世界と比べて低い日本の水準、変えていけるのは組合だと感じました。政治を動かさなければ!

人員不足は「年休」にあらわれるー職場の問題とたたかい

  • 7:1に向けて増員しているが、日勤者だけが増えている。誰のための7:1だろう?
  • 一部の病棟に2交替導入の話があり、組合は反対している。16時間夜勤、仮眠時間は90分。人員増やさず3人夜勤、土日は2人で、対応できないときはコード・ブルーですと!
  • 夜勤の休憩時間に問題あり、労基署が入った。休憩45分のところ30分しかとらせない。15分は時間外として2年さかのぼって払わせる。
  • パートは勤続10年で昇給停止。これを撤廃したい。親の忌引きは7日だが、夏休3日とあわせて1週間、すなわち4日しかもらえなかったという相談あり。
  • 師長が勝手に年休をつけるが、本人の権利なので自分で請求するようにビラに書いた。非常勤は、契約では土日や年末年始が休日なのに出勤させている。この年末年始はパートは休めることに。
  • 宿日直の1人あたりの回数が多いことと、実態は通常勤務であるということで、労基署の指導。
  • 31人中夜勤免除9人の病棟、夜勤回数が9回という怒りのメールが届いた。増員要求をする。日勤−深夜が多いと、「2交替でもいいのでは」という声が出てくる。
  • 本当に7:1なのか疑問。60床で42人必要なのに30人しかいない。救急8床に24人配置して、昼は病棟、夜は救急。
  • 年休がとれない。休み希望は2か月前に出すが、年休は消されてしまう。
  • 手術室勤務。17時に帰り、20時に呼び出され、3時に終わり、朝には出勤。「お昼で帰っていいよ」と年休を使わされる。

 人員不足だから、年休がとれない。希望の日に入れられない。当直明けに使わされる。各支部の年休消化率を比較しながら、7:1導入以降は年休が取りにくくなっている点が指摘され、年休は労働者に認められた権利であり、休日が不規則な看護師は心身を休めるためにぜひ取得してほしいと、中島副委員長のまとめがありました。
 25日の連合会要請行動では、事例をあげて職場の改善を要求し、不満をぶつけてきました。

評価者にも問題あるが「病院の方針にそった個人目標」もヘンだよ

 25日は2次試行がはじまった勤務評価制度を中心に討議しました。あんな上司に評価されたくない、観察する機会がないじゃないか、など評価者の問題は多々ありますが、ほかにも、「病院の方針にそった個人目標」をたてることの難しさ(というより、無理?)に意見が集中しました。

社会保障費を大幅に増やし、医療介護の充実を求める10.21国民集

 雨の日比谷野外音楽堂に5000人が白衣で結集。ゲストの山田邦子さんは乳がんを克服し、元気いっぱいのトークと歌で楽しませてくれました。集会の〆は「看護師増やせ!」「残業減らせ!」と厚労省に向かってシュプレヒコール。そして銀座デモに出ました。