ただし、赤字病院は一時金据置きの2.075月
育児支援で前進回答引き出す、11月30日ストライキ中止
11月28日の中央交渉で、2016年度給与改定、冬季一時金、年末年始手当等について協定しました。冬季一時金の0.1月引上げが赤字病院では据置きされる問題について、組合は、国公準拠であるにもかかわらず赤字12病院は一時金が上がらず、黒字病院との格差が0.2月に拡大して職員の士気が下がると強く反対しました。連合会は、(1)病院全体で4.3億円の赤字、(2)前年度比16.5億円の経営悪化、(3)0.1月据置きによる1.5億円支出抑制で赤字幅を減らすと説明し、生活費である俸給表の改善を4月遡及で実施する点を強調しました。最終的には、連合会から職員に対して赤字病院0.1月据置きを説明するメッセージを出すことと、「育児支援の充実に取り組む」との前向きな回答を引き出し、提案の内容で妥結しました。したがって、11月30日ストライキは中止します。
〈給与改定等に関する協定〉
1.2016年度給与改定
(1)俸給表 2016年4月1日実施。
本俸月額400〜1,900円引上げ。平均0.36%の改定。
(2)諸手当 2016年4月1日実施。
・医師特別調整手当 月額200円引上げ。
・危険手当 月額10〜20円引上げ。
(3)冬季一時金 0.1月引上げ、財源2.275月。ただし、赤字病院は据置き。
2.扶養手当の見直し 2017年4月1日から段階的に実施。
・配偶者に係る手当の引下げ、子に係る手当の引上げ
・配偶者がない場合の扶養親族1人に係る手当11,000円を廃止
〈年末年始手当等に関する協定〉
1.年末年始手当
12月28日準夜から1月4日深夜まで、1勤務につき7,000円(前年同額)2.非常勤職員の年末年始休暇
12月29日から1月3日まで6日間の有給休暇3.保育所特別運営費補助
千早病院137万円(前年同額)
「子育て支援署名」を追加提出、1593筆が連合会を動かす
育児支援制度の「勤務時間の短縮」と「時間外勤務の免除」の対象の子を3歳未満から就学前までとする「子育て支援制度の拡充を求める署名」を追加提出しました。一次回答の「制度変更は困難である」から一歩前進して、職員部長は「今回いただいた署名も重く受け止めて、連合会としては今後とも育児支援の充実に取り組んでまいりたい」と発言しました。職場からの切実な要求と、それを支えようとするみなさんの署名が大きな力となりました。ご協力ありがとうございました。
「特別夜勤手当」の対象拡大による長時間労働の解消と支出削減
病院収入を上げるために「救急を断らない」方針の病院では、夜間救急に対応するコメディカルが朝から翌日朝や昼までの長時間労働をさせられている実態があります。宿日直許可基準が守れない違法当直を改善して交替制にする場合にネックになるのが収入減であり、職員からは「違法でもいいから収入を減らしたくない」との声が出ています。組合は、収入減の緩和策として「特別夜勤手当」の対象拡大を要求しています。連合会に長時間労働の解消と支出削減となることを理解し、虎の門病院が労基署の指導で交替制になる4月1日実施に間に合うよう再検討を求めました。