4月18日、連合会は勤務評価2次試行アンケート結果および実質的な賃金への反映方法を提示しました。これまで職員が受けていた諸手当がカットされたり、病院の経営状況によって一時金が減らされるなど、不利益変更そのものの内容でした。昨年の中労委あっせんでも言われたように、勤務評価制度導入は賃金制度の変更であり、労使協議が必要です。連合会の予定どおり6月導入では十分な労使協議ができません。
制度導入の流れ(連合会予定)
4月末 手引き、DVDを病院に配布
4月28日 組合に実施案提示
5月 病院内説明会
5月9日 組合と交渉
5月9日〜31日 評価者研修
6月1日 制度導入
早出・年末年始手当等をカット、役付者の手当は増額
管理職ではない役付者の職務手当が10,000円アップですと!
現行 | 増額案 | |
部長(医師) | 38,000円以内 | |
医長 | 25,000円 | 35,000円以内 |
薬局長 | 15,000〜23,000円 | 30,000円以内 |
科長・師長・課長 | 15,000円以内 | 25,000円以内 |
係長・主任 | 10,000円以内 |
一方、一般職員の諸手当は「公務員にない」から廃止。多くの民間病院にある早出手当や年末年始手当をなくす理由になっていません。必要な手当は削らないで!
廃止される手当:
- 高額家賃負担者特別措置(月1,500円)
- 年末年始手当(1勤務6,900円)
- 早出手当(1時間900〜1,400円程度)
- 人工透析従事手当(月8,000円)
5年ごとの2号俸昇給なくなる 他に廃止される制度
- 月中途退職者の給与全額支給
- 長期勤続者の退職時4号俸特別昇給→定年まで昇給の可能性あり
病院の「成績」によって一時金に差がつく
自分の評価だけではなく、病院の「成績(医業収支比率)」までもが一時金の勤勉部分に反映されます。赤字病院の職員は、どんなにがんばっても病院が赤字である間は勤勉部分が下がってしまいます。経営の責任問題を、なぜ職員が負担しなくてはならないのでしょうか?
賃金への反映 職員同士を競わせて、結局「標準」なら徒労じゃないの?
昇給区分 | 評価(評語) | 号俸アップ | 分布率 |
特に優秀 | A | 6(3)※ | 5%以内 |
優秀 | B | 5(2) | 20%以内 |
標準 | C | 4(2) | − |
やや良好でない | D | 2(1) | − |
良好でない | E | 0 | − |
※( )は56歳以上の職員の号俸
A評価の人は賃金が6号俸アップ。こんな人はめったにいません。C評価の人は、現行どおりの4号俸アップ。大半の職員がC評価となると思われますが、評価は自分で聞かないと開示しない方針です。D・E評価がついた人は「指導」された上、賃金カットされます。