国共病組

国共病組とは国家公務員共済組合連合会病院労働組合です

国共病組(こっきょうびょうそ)は国家公務員共済組合連合会病院で働く仲間の労働組合です。
国共病組の正式名は「国家公務員共済組合連合会病院労働組合」と言い、1959年2月に結成されました。
連合会病院の14の病院が結集している組合です。連合会病院で働く仲間は、職種や雇用形態にかかわらず、どなたでも加入できます。
患者さんから喜んでもらえる仕事がしたい。明るく生き生きと健康で働き続けたい。
そして自らの生活をより人間らしく豊かなものにしたい。 こんな思いを実現するために労働組合は存在しています。
組合には、仲間の暖かい心、人間的なふれあいがあります。 何でも話し合い、信頼しあう人間関係があります。
あなたの悩みをともに悩み、理解して、一緒に解決しようという仲間がいます。
希望に燃えて、働くことの楽しさ、生きていることの喜びを、心から感じることのできる職場を一緒に、力を合わせて作っていきませんか。

  

110914 9月14日(水)ストライキ延期/勤務評価の交渉継続を求めて中労委にあっせん申請


 連合会は勤務評価制度の交渉を8月11日で一方的に打ち切り、各病院で就業規則変更の手続をしていました。この間、組合は交渉継続を申し入れるとともに、支部でも病院団交開催を求めてきました。しかし、連合会は10月1日実施を強行する態度を改めず、病院も連合会の指示で交渉に応じませんでした。組合は、勤務評価制度10月実施を撤回し、労使協議を尽くすことを求めて中央労働委員会にあっせん申請をしましたので、9月14日に予定していたストライキは延期することとしました。

看護師が働き続けられる職場に!/7:1看護のためには十分な人員配置が必要

9月12日、各支部の問題改善を求める連合会支部要請行動がありました。7対1看護体制がとれるギリギリの人数配置しかしないために、看護師の負担が増えているケースが相次いで出されました。

  • 夏休みがちゃんととれる人員配置をしてほしい。夏休みが10月までずれこみそうだ。
  • 7対1看護体制をとったので日勤は20人以上 いるが、60床で3人夜勤。インシュリンの注射が20人もいて患者を待たせたり、食事介助も遅くなり、患者に「いつになったら食べさせてくれるんだ」と言われてしまう。4人体制にするよう要求しても、「夜勤手当の支給が増えるから」と病院は経営を優先する。
  • 研修に人を出されると、残されたスタッフが昼休みがとれない。
  • 夜勤が月9回、10回になっている。
  • 夜勤人員の少ない分を日勤者がカバーするために残業が常態化している。

 日勤ばかり増やしても、夜勤が少なければ十分な看護ができず、事故のリスクは高まります。なんとか7:1看護基準をとったものの、看護の質が伴わないのでは患者が離れてしまいませんか? 経営よりも患者の安全や満足度、職員の健康を優先すべきであると組合は考えます。

長時間勤務をなくし、十分な勤務間隔の確保を!

 6月に出された厚労省5局長通知は、看護師の負担軽減・離職防止のために、長時間勤務をなくし、十分な勤務間隔を確保するよう改善を呼びかけています。連合会としてどのような指導をしたか問うたところ、「慎重に考えるべき問題。対応はまだ」との回答でした。これに関連して、「2交替は連合会が推奨しているものではない」との発言がありました。通知は労務管理者である師長の知識不足にも言及しており、連合会の早急な対応が望まれます。

フルタイム非常勤は常勤と同等の処遇を/定員増が難しいなら、せめて就業規則改正で退職金を払え!

 要請では、常勤職員と同様に働くフルタイム非常勤職員の処遇改善に論議が集中しました。今年より職員の採用は連合会の承認事項ではなく院長裁量となりましたが、病院は定数枠にしばられて常勤職員を増やしたくても増やせない状態が続いています。

  • 採用面接で事務部長に「あなたは非常勤です。常勤にするのは無理」と言われ、採用を断ってきた検査技師。エコーの技術が高く、ぜひ来てほしかったのに残念。
  • 面接で正職員だと言われたが、4月に入職したら非常勤にされた薬剤師。とても怒っている。
  • 5年も非常勤のままの理学療法士、小児科の保育士。病院は加算のとれるところを優先。
  • 数年間に6人の検査技師がやめたが、「新棟を建てるために」とまた非常勤を補充した。
  • 薬剤師の3分の2がフルタイム非常勤。やめる人がとても多い。
  • リハビリが病院を黒字にしたのに、僕たちは新卒で非常勤で雇われている。処遇改善してほしい。1人の患者にかける時間が短く、PTを増やしたいのに、非常勤で募集しても人は来ないだろう。
  • 130人ものフルタイム非常勤を雇って病院は黒字。これが正しい経営のあり方といえるか?


 こんなことでは職員が定着しません。技術の継承、経験の蓄積もできません。経営のためにフルタイム非常勤は不当な扱いを受けています。中には「退職金を出してあげたくても就業規則があって退職金が払えない」という病院もあります。組合は連合会に対してフルタイム非常勤の常勤化を要求するとともに、人件費率の関係で定数増ができずに常勤職員として雇えないなら、せめて非常勤の就業規則から「退職金なし」の条項をはずして、各病院でフルタイム非常勤にも常勤職員と同等の退職金を支払うことができるよう改正しろと要求し続けています。しかし、連合会は「労働条件は非常勤職員の就業規則で対応する(つまり、退職金なしのまま)」、「これまでも適切な対応をしてきている。見直す考えはない。人数調査の必要なし」との考え方を変えず、交渉は紛糾しました。

新給与制度への職員の意見が反映されない「連合会の考え方」

 新給与制度案に対して7月末までに出された意見をまとめた資料を連合会は提示しましたが、「連合会の考え方」として給与検討委員会報告書の内容を説明するだけであり、私たちの意見がまったく反映されていません。5年ごと2号俸昇給の廃止や年末年始手当、早出手当など諸手当の廃止について、「これだけ多くの反対意見があるがどう受け止めたか」とたずねても、「ご理解ください」というばかりでした。「では、正式提案はいつなのか」と聞くと、「秋が深まったころ」との回答であり、賃金問題であるのに労使協議に十分な時間をとらない不誠実な態度であると組合は受け止めています。