国共病組

国共病組とは国家公務員共済組合連合会病院労働組合です

国共病組(こっきょうびょうそ)は国家公務員共済組合連合会病院で働く仲間の労働組合です。
国共病組の正式名は「国家公務員共済組合連合会病院労働組合」と言い、1959年2月に結成されました。
連合会病院の14の病院が結集している組合です。連合会病院で働く仲間は、職種や雇用形態にかかわらず、どなたでも加入できます。
患者さんから喜んでもらえる仕事がしたい。明るく生き生きと健康で働き続けたい。
そして自らの生活をより人間らしく豊かなものにしたい。 こんな思いを実現するために労働組合は存在しています。
組合には、仲間の暖かい心、人間的なふれあいがあります。 何でも話し合い、信頼しあう人間関係があります。
あなたの悩みをともに悩み、理解して、一緒に解決しようという仲間がいます。
希望に燃えて、働くことの楽しさ、生きていることの喜びを、心から感じることのできる職場を一緒に、力を合わせて作っていきませんか。

  

110707 6.23勤務評価・新給与制度導入に反対する行動

 6月23日、連合会の運営審議会があり、国共病組は連合会本部前で勤務評価・新給与制度導入に反対する行動を起こしました。日本医労連、国公労連、宿泊労組からも応援が駆けつけ、総勢40名で昼休みの連合会職員に対するビラまき、シュプレヒコールなどで、私たちの「反対」の意思を示しました。リレートークでは、チーム医療を破壊する勤務評価制度、5年2号俸昇給や年末年始手当などを廃止する新給与制度の導入に反対する意見が相次ぎました。

給与担当の責任者が病院の実態をわかっていません。本当に腹立たしく思います。(国共病組・吉川はま子執行委員長)

 病院の新給与制度の説明会に本部から給与課長が来ました。「机の前で時間をつぶすだけの人と、一生懸命やっている人が同じ給料なのはおかしい。だから給与制度を変えるのだ」、「年末年始手当は休日手当が支給されているので、二重払いなので廃止する」というような発言がありました。これは病院の実態をまったく理解していません。ギリギリの人数で働いている職場に「時間をつぶすだけの人」はいません。年末年始だけでなくすべての休日について、看護師などは振休制度になっていますので、「休日手当」は支給されていません。給与担当の責任者がこのような理解で私たちの給与を決めているのかと思うと、本当に腹立たしく思いました。(その後、「広報たちかわ」に給与課のお詫び文が掲載されました)

国立病院では、個人目標達成のために患者のそばに行かない職員が出ました。民間の調査では、業績評価の導入で長期病休が増えています。(国公労連・岩崎恒男副執行委員長)

 国立病院機構で業績評価が導入されてすでに3年がたちますが、職員のモチベーションの向上、職場の活性化、能力向上に必ずしも寄与しておらず、賃金引き下げだけがはっきりしている制度と感じています。国立病院の中では評価を気にして個人目標達成のために患者のそばにあまり行かない職員が出るなど、本末転倒の事態を引き起こしています。3年たった今も、職場でのずさんな運用が依然として改善されず、これが賃金反映されるということで、退職理由の一因となっています。
 富士通総研が今年4月27日に業績評価制度の弊害について調査結果を発表しています。制度の導入によって、同年代間の賃金格差が8割近くの企業で起こり、男女ともにこの賃金格差が拡大したところで5%以上長期休業者の割合が増えたと報告し、「成果主義賃金体系導入が社員の健康を害するとの弊害が示唆される」と結論づけています。

一人ひとりに人事評価をして、賃金に差をつけるやり方は、医療にとってはリスク以外の何物でもない。(日本医労連・小池康義副執行委員長)

 病院の労働条件を変更するということは、患者さんにとってどうなのかをまず第一に考えなければなりません。よい医療に一歩でも近づくのか? かえって悪くなるのではないか? いまの医療はいろんな職種が一緒に力をあわせるチーム医療で成り立っています。個人それぞれの能力だけで成り立っているわけではありません。一人ひとりに人事評価をして、賃金に差をつけるやり方は、医療にとってはリスク以外の何物でもない。こんな制度はやめていただきたい。しかも、賃金があがる保障はないのに、いままである手当や特別昇給を削ってやろうとしている。まったく許されない制度であります。連合会は医療がどうこう言っていません。「国家公務員がやったからやります」、「公務員に準拠しております」。そればっかりなんです。医療の現場はどうあるべきか考えていただきたい。

支配人(評価者)の前でだけがんばる。評価されることだけがんばる。職場のチームワークはガタガタになっていきます。(宿泊労組・杉村禎一書記長)

 連合会が経営する宿泊施設では、2005年1月1日から新給与制度・勤務評価が導入されています。宿泊経理を恒久的に、安定的に黒字にするというのが目的にありました。「がんばった人が報われる」、公平・公正な制度、評価が給与にそのまま反映される、こういった説明を受けました。ところが、最終評価者は支配人です。そして、支配人の評価はすべて「施設の利益になるかどうか」です。この結果、支配人の前でだけがんばる、評価されることだけがんばる。こんなことでは、職場のチームワークはガタガタになっていきます。こういった制度が、命を預かる医療の現場に入れられる。これは到底許すことができません。賃金制度改悪を阻止するためにともにがんばりましょう。

職場からの声「病院を信頼できない」「あんな評価者は困る」


Oさん(検査技師):私たちの職場でも役付者の基準がまったく明確にされていません。「職場が選んだ人」というような言い方をしていますけれども、結局は、上の人に気に入られた人が職制になっていくというのが実態です。アンケートでも、「師長、悪すぎ!」というような、評価をする人を信頼していない職場の現実が大きく立ちはだかっています。


Iさん(看護師):募集要項には共済組合員になれると書かれていて、それが職場を選ぶ決め手とした職員もたくさんいます。入職して保険証をもらったら、ふつうの健保協会の組合員証でした。事務には「気に入らないんだったらやめていただいて構わない」と不誠実な対応をされました。だまされて、すごく悔しいという思いでいっぱいです。病院を信頼できませんし、働く意欲もなかなかわいてきません。きちんと約束を守って、早急に待遇の改善をしてもらいたいです。


Sさん(調理師):「こんな上司はいらない」。毎日ささいなことでガミガミと叱責をしながら仕事をする。仕事が遅いと「早くしろ」。早くすると「なんでそんな早くすんねん。丁寧にしろ」。どうしたらいいんですか? そして、すぐに始末書です。僕はこの1年間に20数枚書きました。何かにつけて、「おまえはアホか!やめてしまえ!」そんなことばかり言われています。そんな状態で、私、うつ病になって1か月仕事を休みました。ちゃんと診断書をもらって休んだわけですけれども、病院はまったく科長を指導しようという気もありません。勤務評価が入ったらこんな科長に評価されるわけです。これが果たして公平か? 公平なわけがありません。ぜひとも、こんな評価はやめていただきたい。願いはただ一つ、働く人が人間らしく働ける職場にしてほしい。それだけなんですよ。

夏季休暇5日はあなたの権利!

 もし、夏季休暇が7月から9月の間にちゃんと5日とれなかったり、上司に勝手に日にちを指定されてしまったら、すぐに組合に相談してください。そのようなことのないよう連合会から病院に通知が出ていますので、ルール違反があれば指導されます。