大会スローガン
1200名の国共病組を早期につくり、憲法改悪、医療破壊をやめさせ、大幅増員で安全で安心の医療・社会保障を実現しよう!
7月10日から12日の3日間、京都の聖護院御殿荘にて第48回定期全国大会が開催されました。全国の支部からの参加者は約47名。3日間、活発な討議が行われました。
大会第1日
会議に先立ち、来賓よりごあいさつをいただきました。瀬谷哲也氏(国公労連)からは、人事院が50代後半の給与抑制を打ち出している問題と、明日は社会保険庁を分限免職(民間でいう解雇)された仲間が来るので応援をよろしくお願いしたい、とのお話がありました。小池康義氏(日本医労連)からは、成果主義賃金導入をはねかえした労災病院のお話があり、大いに励まされました。
議案書にそって討議は進められ、総括、方針、会計などが承認されました。また、2交替や働くルールなどテーマ毎に職場の問題を討議しました。
夜は懇親会が開かれました。
今年退職のトラ年シスターズのみなさん。おつかれさまでした。
大会第2日
引き続き、テーマ毎に職場の問題を討議しました。また、勤務評価制度については、連合会が9月から2次試行を実施しようとしているため、とくに時間を割いて討議しました。「『がんばった人を評価する』といいながら、本当は全体の賃下げが目的」「評価者として適切でない人がいる」「人間関係がギスギスしてしまう」など、勤務評価制度の問題点が次々と指摘され、制度導入反対の院内世論を高める必要性を確認しました。2次試行説明会に参加して問題点を指摘する、学習会を開催する、反対署名を集めるなど、職場での取り組みが求められます(詳しくは、学習リーフをご覧ください)。
大会第3日
中島書記長より、3日間のまとめと答弁がありました。
賃金 昨年末の不利益訴求撤回を評価する意見がありました。今年の人事院勧告では、57歳以上の賃下げが取りざたされています。昨年の実績を生かした闘いが今年も求められます。
2交替 広島の中労委の争いは、他支部への影響も考えて、和解については十分討議し、慎重に対応していきたいと考えます。
救急対応には高い医療報酬がついており、病院はこぞってERやHCU、ICUを採用しています。2交替を導入する動きには、無条件で受け入れることのないよう対応していきます。また、外来との一元化など、急性期に偏った病院の提案を無批判には受け入れない姿勢が必要です。
働くルール 育児のための時間短縮制度が広島で認められたことは大きな前進です。違法当直をめぐっては、違法性の改善と病院経営という議論がなされましたが、働く者の命を守るという点では経済性に矛盾しないことが確認されました。
労基署は、宿日直の基準については厳しく対応しています。虎の門や大手前のように、議論をしながら職場の要求と一致させ、活用すべきときには活用していくという方向で進めていきたいと思います。
常勤的非常勤 全支部で上申闘争をしてきました。差別的取扱いをなくすよう、引き続き、常勤化の闘いに取り組みます。
再雇用 職場や働く日数・時間を選べることや、定年延長に向けて、早期退職も選択できるよう、連合会と交渉していきます。
職員代表 現在、名城と千早が職員代表、大手前が36協定の締結者です。安全衛生委員としての発言の場もあり、是非取り組むべきとの意見がありました。
組織拡大 方針の第一に掲げたように重点課題です。支部からは、メーリングリストやニュース発行の報告がありました。また、医労連共済加入が拡大につながったとの報告もありました。「廊下に立ち続ける」ことは大変なことですが、若い組合員も含め、全員参加型の活動が求められます。
人 事
役員選挙がおこなわれ、新委員長に吉川はま子氏(立川支部・写真)、新書記長に丸山理絵氏が選出されました。新メンバーの多いフレッシュな中央執行委員会をよろしくお願いします。
大会宣言
この日本を何とかせんといかんぜよ! 社会変革を目指し、激動の時代を駆け抜けた坂本竜馬が、意志半ばで命を落としたここ京都。日本変革の舞台であり続けたこの地の聖護院御殿荘に、連合会病院の改革に燃える組合の志士たちが集い、国共病組第48回定期大会が開催された。
時、まさに激動の情勢、多くの国民の期待を受けた民主党は、政権交代から1年もたたずに信頼を失った。そして混乱のまま参議院選挙が行われた。これまで消費税増税が大企業減税の穴埋めにあてられ、社会保障は削られ続けて、にわかに争点となった消費税の増税には批判の声が広がった。選挙結果は、国民が望んだ「財政再建」「社会保障の充実」「雇用問題」「普天間基地問題」などを解決出来る政治の実現に向かっているのだろうか。その中で、私たち医療労働者には、社会保障の充実を目指し安心で安全な医療を実現する活動が求められる。
連合会は、勤務評価制度のために、多くの予算と時間を費やし導入に固執している。しかし、医療になじまず、チーム医療を乱し、医療の質を低下させる勤務評価制度の導入を私たちは絶対に許さない。連合会は、人事院勧告(人勧)を都合のいいように使い分けし、人勧で出された時短を先送りしながら、賃下げは強行した。しかし私たちは、交渉の中で時短の実行を約束させ、賃下げの不利益の遡及を阻止した。今回初めて人勧の壁を崩した意義は大きい。
支部では, 多くの困難を抱えながら、奮闘している。毎年組織拡大で頑張り、パート労働者の処遇改善に実績をあげている立川支部、公約通り、毎月連続拡大を実現して組織を増やしている東海支部、職員代表の座を守り、職場の信頼を得ている名城支部、新たに中労委に闘いの場が移り、2交替制度の問題で闘い続ける広島記念支部、2交替制度導入を撤回させた東北公済支部、斗南支部、御意見箱にカンパがあふれるほど陰からの支持も集めている虎の門支部、大きな病院改変の中で頑張り続けている札幌医療センター支部、違法当直で労基署に改善命令を出させるまで追求した大手前支部、常勤的非常勤の常勤化を勝ち取った枚方公済支部、六甲支部、唯一過半数組合を維持している千早支部、少数で立ちあげながら地道に拡大している三宿支部、定期的なニュースの発行で存在をアピールし組織も確実に増やしている新別府支部、みんなが頑張っている限り国共病組の未来は明るい。
私たちは、役員の交代で、若返りと、新しい発想で新たな闘いを発展させながら、働く仲間の生命と権利を守り、安全でゆき届いた医療・看護を実現するために奮闘する。
以上宣言します
2010年7月12日
国共病組第48回定期全国大会