国共病組

国共病組とは国家公務員共済組合連合会病院労働組合です

国共病組(こっきょうびょうそ)は国家公務員共済組合連合会病院で働く仲間の労働組合です。
国共病組の正式名は「国家公務員共済組合連合会病院労働組合」と言い、1959年2月に結成されました。
連合会病院の14の病院が結集している組合です。連合会病院で働く仲間は、職種や雇用形態にかかわらず、どなたでも加入できます。
患者さんから喜んでもらえる仕事がしたい。明るく生き生きと健康で働き続けたい。
そして自らの生活をより人間らしく豊かなものにしたい。 こんな思いを実現するために労働組合は存在しています。
組合には、仲間の暖かい心、人間的なふれあいがあります。 何でも話し合い、信頼しあう人間関係があります。
あなたの悩みをともに悩み、理解して、一緒に解決しようという仲間がいます。
希望に燃えて、働くことの楽しさ、生きていることの喜びを、心から感じることのできる職場を一緒に、力を合わせて作っていきませんか。

  

100615 勤務評価制度に関する申し入れ

下記のように、連合会に対して申し入れました。

2010年6月14日

国家公務員共済組合連合会

理事長 尾原 榮夫  殿

国家公務員共済組合連合会病院職員労働組合

 

中央執行委員長  村上 映子

勤務評価制度に関する申し入れ

 勤務評価制度に関して、貴職は本年9月から第2次試行を実施し、来年度からの導入を表明されています。しかし、国共病組は勤務評価制度について強い懸念を表明しており、また、貴職の準備状況をみても、その周知や職場論議は不十分であると考えます。こうしたもとで、拙速に導入を強行することは職場に混乱を来たすことは明らかです。貴職の慎重な検討と労使交渉を尽くすことを改めて強く求めます。

 先日の労使交渉において、貴職から「第1次試行に関するアンケート結果(直営病院)」を受け取りました。現時点での感想ですが、賃金制度や医療安全に深く関わる問題であり、国共病組が強い危惧の念を表明しているにも関わらず、アンケートには制度の是非についての設問もないなど、勤務評価制度導入の妥当性を話し合う労使交渉の客観資料としては不十分であると指摘せざるを得ません。
 アンケート結果では、「勤務評価制度の理解度」について「理解できた」は7.9%(被評価者の場合。以下、特に説明のない場合は同じ。)に止まっており、また、以下の結果から言えば、?制度の周知と職場論議は不十分で、?勤務評価制度が是認されたとはとうてい言えず、?少なくとも大幅な手直しが必要なことは明らかです。

  • 担当業務遂行度を理解しての行動及び遂行度の把握

  「できた」25.9% (「どちらともいえない」62.6%、「できなかった」11.5%)

  • 担当業務遂行度の評価しやすさ

  「評価しやすい」16.4% (「どちらともいえない」66.4%、「評価しにくい」17.3%)

  • 自己評価の4段階評価の評価しやすさ

  「評価しやすい」27.4% (「どちらともいえない」51.6%、「評価しにくい」20.9%)

  • プロセス評価の行動基準やせか評価の評価視点を意識した行動

  「でき(てい)た」23.7% (「どちらともいえない」59.8%、「でき(てい)なかった」16.6%)
 にもかかわらず、「制度全般」に関する設問は、「是非」ではなく「意義」を問う文言になっており、(貴職も「手直しが必要」との認識を示されていますが、アンケート結果からは、)どこをどう手直ししなければならないか、はたまた、職員が導入を是認しているのかどうかを読み取ることができません。

 一方、国共病組が実施した「勤務評価施行後アンケート・中間報告(2010年5月24日現在)」では、組合未加入者が52.1%と過半数を占めていますが、以下のとおり、職員は勤務評価制度の導入を容認していないという結果です。

  • 問9(1)「あなたのやる気」

  「上がる」8.1%、「下がる」30.9% (「変わらない」57.4%)

  • 問9(2)「医療・看護の質」

  「よくなる」12.0%、「悪くなる」23.3% (「変わらない」59.9%)

  • 問9(3)「人間関係・チームワーク」

  「よくなる」4.8%、「悪くなる」42.2% (「変わらない」49.1%)

  • 問10「評価をもとにした賃金格差」

  「賛成」9.2%、「反対」60.6% (「わからない」28.8%)

  • 問11「評価制度の導入」

  「賛成」7.1%、「反対」54.1% (「わからない」36.4%)

 以上を踏まえれば、最初に指摘したように、拙速な導入はおこなわず、労使交渉と職場論議を尽くすことが必要なことは明らかです。少なくとも労使の見解に大きな隔たりがあり、精力的な労使交渉が必要なことは誰も否定できないはずです。
 よって、建設的な労使交渉をすすめるために、以下のとおり申し入れ、貴職の誠実な対応を強く求めます。

1. 労使交渉を建設的にすすめる基礎資料として、6月28日に予定される説明の折には、?第1次試行に関する連合会としての評価と問題点を明らかにする文書、?各施設からの総括文書(事前に報告を求めること)とともに、?「勤務評価制度に関するアンケート」の記述回答については、「主なもの」として丸めて提示するのではなく、選択肢ごとに分けて全記述回答を提示するとともに、「無回答」を除き、パーセントのみの提示に止まっている点について、無回答を含めた各設問の回答人数を提示すること。以上について6月28日には文書で提示し、詳しく説明すること。


2. 勤務評価制度の是非を含めた問題点の全体像を把握し、建設的な労使交渉をすすめるため、第1次試行に関する追加的アンケートを実施することに同意し、アンケートの内容については労使交渉で合意をはかった上で、実施すること。


3. 勤務評価制度は賃金という労働条件の根幹と、患者のいのちと安全を預かる医療現場のチームワークに関わる重大な問題であり、拙速な導入は慎み、上記のような客観資料に基づく労使合意を尽くすことを約束し、期限を限った見切り発車はおこなわないこと。


4. なお、勤務評価制度は評価の賃金反映を伴うものだが、依然として賃金への反映方法等についての資料は一切提示されていない。にもかかわらず、9月からの第2次試行と来年度からの実施がすでに表明されていることは重大な問題と言わざるを得ないが、賃金への反映方法についてはいつ具体案を提示される予定なのか、明らかにすること。

以上