人事院勧告の実施見送り平均７．８％引き下げ給与引き下げ法案の成立方針
朝日新聞（21日夕刊）等によれば、野田政権は２１日、今年度の国家公務員の給与について、平均0.23%の引き下げを盛り込んだ人事院勧告の実施を事実上見送り、平均７・８％引き下げる給与引下げ法案（「国家公務員の給与の臨時特例に関する法律」案）の成立を図る方針を固めたとのことです。今週28日にも閣議でその旨を決定するとも報じられています。
４０歳係長（妻、子ども２人世帯）で年４１万７千７８０円の減収
国家公務員給与引き下げ法案は40歳係長（国家公務員の平均年齢強）で年収41万７千780円という大幅なダウンです。公務員の給与は10年来毎年のように削減され､1999年から2010年までの間、一人平均年間70万9千円も削減されています。今まで連合会も給与は公務員準拠として、私たちの給与を切り下げてきました。運動の中で、引き下げはあっても現給保障を確保したりしてきましたが、年収が減少し続けているのが実感です。
この給与引き下げ法案に対して人事院総裁も参議院議長もすでに遺憾の意を表明していますが、マスコミ報道にもあるように、世界の国々では大企業や富裕層優遇に対して国民が声を上げていると同様に私たちも反対の声を上げていく必要があります。
「東京国公だより」より
「厳しい財政状況に鑑み」というが・・・賃金を、削って借金、雪だるま
この１０数年間、国家公務員賃金は大幅に削減されて来ました。人事院が明らかにしている１９９９年以来昨年まで、一人平均で７０万９千円もの減収になっています。しかしこの間国の借金（国債、借入金、政府短期証券の合計）は、１９９９年３月末日時点で４３８兆円だったものが、２０１１年３月末日で９２４兆円にも達しています。とりわけ「改革！改革！」と声高に叫んだ小泉政権下の５年間では、何と２２７兆円も借金を増やしました。この間、人員も大幅に削られてきました。以上からも国家公務員の人件費と国の借金増の因果関係などまったく関ないことは明らかです。
「選挙で勝てば何でもできる」橋本知事
知事就任後、高校生たちが私学助成の要請に知事と面会したとき「府民に選ばれた私が決める、それがいやなら大阪から出ればいい」と言い放って、高校生が涙した映像を覚えていますか。その後大阪府の施策は「教育とは２万％強制です」「今の日本の政治に必要なのは独裁」と言ってはばからない姿勢そのものです。
しかしWTCへの府庁移転の失政にもかかわらず、マスコミの賞賛報道で何かやってくれるのではとの府民の支持を集めているのも現実です。
今回は大阪市長選に鞍替えし大阪府は維新の会からの候補者で「大阪都」をつくれば大阪が良くなるような発言を繰り返していますが、やろうとしていることは、現行より10分程度の短縮のための新大阪〜関空への高速鉄道浪速線に1900〜3900億円、高速道路淀川左岸線延長に3500億円など大型開発による大企業、経済界の喜ぶことばかりです。府民には防潮・津波対策予算６割カット（南海地震対策費はゼロに）公立学校の耐震化（小中学校67％ 高校58％）は全国最低、旧WTCビルにまだ130億円も使う？、千里救命センターの補助金カット等どこをみて府政を運営してきたのでしょうか。
橋本知事率いる大阪維新の会は、府議会等に「教育基本条例案」「職員基本条例案」を提案しています。一例をあげれば、評価制度導入で２年連続「Ｄ」評価（相対評価 必ず５％の人が位置づけられる）ならば限免対象…クビにすることが可能。いうことを聞かない「橋本知事のイエスマン」でなければ職を失ってしまうような大阪にしない、府民の目線にたった知事の誕生のため労働組合として出来ることをやっていきます。
